当院では各種マウスピースを制作しています。

スポーツマウスガード

「マウスピース」と聞いて、ボクシングやラグビーの選手が使っているものを想像していた人も多いのではないでしょうか。

スポーツマウスガードは、競技中や練習中にお口の中に入れておくマウスピースのことです。上の歯全体へ装着するタイプのもので、体に害のない、やわらかいシリコンで作られています。

スポーツマウスガードの役割は、パンチやタックルなどの衝撃から歯を守る以外に、瞬発的な食いしばりから歯を守ったり、歯で自分や相手を傷つけることを防いだりすることです。

スポーツマウスガードは強打による衝撃を和らげる効果があり、また、脳震とうなどの発生率や重篤度を低減させることが報告されています。

相手と接触する競技では、マウスガード着用のある選手ではお口の中の怪我をした割合が3%以下だったのに対し、マウスガードを着用していなかった場合は50%を上回っていたという調査結果もあります。このような安全性の観点から、いくつかのスポーツでは、マウスガードの着用が義務付けられています。

人との接触の多いスポーツにおいては、重たいものを守ったり、転びそうになった際に踏ん張ったり、と力を込める場面で瞬発的な食いしばりが行われます。

スポーツマウスガードは、しっかりと食いしばれることで、より高いスポーツ能力が発揮できるという意味でも注目されています。

スポーツマウスガードは市販されていますが、市販されているものと歯科医院でつくったものはどこが違うのでしょう

歯科医院で作るスポーツマウスピースは、患者様一人一人にぴったり合わせたオーダーメイドのものです。そのため、適合も噛み合わせもぴったりフィットし、お口や顎をしっかりと保護してくれますし、しっかりと食いしばれることで、筋力アップも期待できます。市販品とは異なり噛み合わせなどが調整可能ですので、よりマウスガードの効果を高めることができます。

一方、スポーツ用品店などの市販のものは、お口にぴったりではありませんので、外れたりずれたりすることがあります。また、喋りにくく、しっかりと食いしばることもできないため、むしろスポーツに集中する妨げになってしまいかねません。また、顎の関節を逆に悪くしてしまうこともあります。

◎スポーツマウスガードの特徴

1.歯へのダメージの緩和                                        スポーツ中に歯をぶつけた際に、折れたり欠けたりするような外傷を予防します。また、スポーツ中の食いしばりによる歯の過剰なすり減りを予防することもできます。

2.お口の怪我防止                                          ぶつかった際に、口の粘膜や舌をご自分の歯で傷つけるのを防ぎます。

3.顎関節や頭部へのダメージの緩和                                  頭部への衝撃による顎関節や頭部へのダメージを緩和し、脳震とうの予防効果があります。

4.運動パフォーマンスの向上                                     しっかりと食いしばれることで、筋力向上や、より良い瞬発力が発揮できる可能性が高まります。

マウスピースは、一度作れば長期間使えるというようなものではありません。それどころか、種目や個人の噛み癖などによっては、1シーズンももたない場合さえあります。ラグビーやサッカーは普通1シーズンもちますが、空手やボクシングといった格闘技では、マウスピースの寿命は短いようです。逆に、ゴルフや野球では、2年という長寿の例もあります。ただ慎重に考えれば、やはり1年に1回はすり減りや、破損を歯科医院でチェックすることをお勧めします。

また、日頃のお手入れですが、使用前と使用後には 水ですすぎ洗いを行って下さい。そして、装着前には歯磨きをきちんと行う事が大切です。保管の際は、通気口が開いている頑丈なケースに収納してください。

そして、マウスピースの変形を抑えるため、熱湯や熱くなっているものの表面、直射日光など、高い温度になる場所に置かないよう注意してください。

ナイトガード

ナイトガードは夜間の歯ぎしり、食いしばりから歯や顎(あご)を守る睡眠時専用のマウスピースです。

スリープスプリント

「スリープスプリント」はいびきに対して非常に効果があるマウスピースです。

いびきの大きな原因は肥満です。肥満は外に向かって肥大するだけでなく、舌も大きくなり、口蓋垂や軟口蓋にも脂肪が増し、就寝時に舌やのどちんこ(口蓋垂)やその周囲の軟口蓋が重力により落ちてきて、のどの奥を塞ぎ、空気の通りが狭くなり、閉塞性睡眠時無呼吸となり、いびき症状を呈します。いびきの原因の閉塞性睡眠時無呼吸の治療のためにマウスピースを作成します。このマウスピースを、「スリープスプリント」と呼んでいます。

スリープスプリントを装着することで、寝ている間に下あごが4~7ミリ前に出されます。それによって舌根を引き上げられるので気道が拡がり(気道は下顎を前に出すことで横に拡がります)、のどの空気の通りが良くなっていびきが緩和されます。

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